「はだれ雪」読了。
「はだれ雪」 葉室麟 著 (角川文庫) を読了しました。
あら、図書館の本じゃなかったの?
と、気づかれたあなた、正解です。
図書館で借りた本は前回書いたとおり、
約半分を読んだところで一旦返却。
同じものをまた借りて、続きを読もうと思っていたのですが、
やっぱり"自分のもの"にしたくて、上下巻を購入しちゃいました。
これって散財?
でも、全体に流れる時代小説のしっとりとした雰囲気と、時折見せる、ハラハラドキドキの感覚が素晴らしく、
「買ってよかった」という本になりました。
物語の最終盤は、全く勘解由の姿が見えず、もしや、という思いも抱いてしまいましたが、
最後は期待していたとおりの、そうなってほしい、という具合に幕を閉じてくれたので、ほっとひと安心。
本当に素敵な物語でした。
私は時代小説を多く読んでいるわけではありませんが、いわゆるチャンバラ的なガチャガチャとした物語や、喜劇のような滑稽さで笑いを誘うような物語などが多く存在する中、
葉室麟さんの作品ような、しっとりとした中にも武士(とその妻)の芯の通った生き方が描かれているものが、私にはとてもハマるんですよね。
2年ほど前に葉室さんが亡くなられているため、新作の物語を読むことができないのはとても残念ですが、
少しずつでも既出の作品を手に取っていきたいと思いました。
さぁ、今度は「守り人シリーズ」に戻って、
また次の読書を再開しようと思います。